曲を知る




演奏する楽しみのひとつは、楽譜に書かれた音符を生きた音にしていく事でしょう。
譜読みの時は音型、リズム、調性などから作曲者のメッセージを読み取ります。


最近、子供向けのアナリーゼ(楽曲分析)教材の出版が増えてきています。
教室で用いている岩瀬洋子先生の「わかーるソルフェージュ」も子供用アナリーゼ教材のひとつで、簡単な2曲を比べて同じ音型やリズムの違いを見つけたり、フレーズ(旋律の区切り)の違う同じ曲を歌い分けたりと、構成に注目するよう作られています。

小さな生徒さんでも弾いている曲のしくみが明らかになると、落ち着いた演奏になり、自発的に表現できるようになっていくのでアナリーゼは上達に欠かせません。
曲が作られた背景などもわかると、更に内容のある表現になっていきます。


ピアニストで寄稿文の執筆や翻訳でもご活躍の内藤晃さんは、記事の中で「自分がどう表現したいか、という欲求は、作品を深く知ることによって生まれてきます」と書いています。
レッスンでは、アナリーゼと共に作曲者や当時の社会についてのお話をしたり、YouTubeで関係のある曲を聴いたりしています。

色々な面から曲を知っていき、生き生きと演奏していきましょう。


2021年01月19日