自由



3月1日はフレデリック・ショパンの誕生日。

ショパンが20歳で音楽家としてウィーンへ旅立とうとした1830年ごろ、世界的にコレラが流行し、ポーランドではロシア帝国に対して起こした武装反乱で多くの人が亡くなりました。
祖国ポーランドにいる愛する家族、友人に会えず、ショパンは孤独な気持ちで過ごしました。そしてその思いは生涯続くことになります。

ショパンの曲は優美なだけでなく、しばしば激情的でもあります。
25歳のころ書かれたスケルツォ1番は、ざわざわとした音たちが強くこみ上げ、うねりを見せます。激しくうごめく音は何かを訴えるようです。
この激情に挟まれた中間部は大変美しく、ポーランドのクリスマスキャロルが引用されており祖国への想いがうかがえます。


最近、コロナ渦を経験し「自由」のありがたみを感じています。
会いたい人に会い、行きたいところへ行ける。
「自由」を大切にしたいものです。


今回は2010年ショパンコンクール優勝のユリアンナア・ヴデーエワさんによるスケルツォ1番の演奏です。




2022年03月01日