読譜トレーニング
私達は普段、テレビの音、生活音、車や電車の音、お店の音楽などたくさんの音を聞いています。
ピアノを弾くときも、同じようになんとなく音を聞いてしまいがちです。
でも、音楽教育者のエドガー・ウィレムスは「演奏のためには意識的に聴く感覚を持つことが大事である」といっています。
さらに重要なのは、これから弾こうとする音をイメージする「内的聴感」で、自発的な表現へとつながる知的な聴覚であるとのこと。
小さな生徒さん向けのレッスンでは、そのための訓練を行っています。
ピアノの響きに耳を澄ましたあと、初見で弾いた短い曲を直ぐにもう一度、蓋をしたピアノの上で指を動かしつつ頭の中で音を鳴らします。そしてもう一度鍵盤で確認します。
生徒さんに「音、鳴っていた?」と質問すると、たいてい「きこえた」「右手だけだった」などの答えがかえってきます。
確認時、音楽的に弾けた場合は聴こえていると判断しています。
まずは音をイメージする。そして次に弾こうとする音も浮かんでくるようにレッスンを進めます。
ピアノを弾くときは、生活音から離れ、静まった気持ちで練習できると良いですね。
改まり、深呼吸してから練習をはじめてみましょう。