練習
街路樹の葉がだんだんと紅葉し、秋の深まりを感じます。
ピアノ教室では今年の締めくくりである12月の「お勉強会」に向けて、生徒さんの演奏する曲目が少しずつ決まってきました。
来年2月には生徒さんの保護者による、食事会付きピアノ演奏会「大人の会」も予定しています。生徒さんのお家では、ピアノ練習の時間が増えそうです。
超絶技巧で知られるフランツ・リストは、一日に15時間の練習に加え、鍵盤を重くして手を鍛えていました。一方で同世代のフィレデリック・ショパンは一日に3時間以上の練習を生徒に勧めませんでした。練習は集中力や感性が充分に発揮される時間内であることが大事であると言っています。
対照的ですが、どちらも熱心な練習です。
現代の忙しい子供さんにとっては、何時間も練習時間を確保するのはなかなか難しいもの。お家での音出しの時間も限られています。
そこで、教室ではある程度弾けるようになった生徒さんに、音を出さない練習を勧めています。これなら朝や晩の時間帯でも練習できます。
ピアノの蓋の上やテーブルの上で指を動かしたり、楽譜を見ながら頭の中で弾くのです。
「頭の中がはっきりとしていることは、良い演奏をする上で大きな部分を占めている。この頭を通して驚くべき多くの進歩を成し遂げることができる。」(音楽家を成長させる「教える技術」YAMAHAより)
楽譜には音符以外のことがたくさん書かれています。音を出さない分、そこに気づきやすくなり大変役立ちます。
忙しい中でも効率よい練習で上達できるとよいですね。