もみの木
はやくももう12月。
街のクリスマスイルミネーションやクリスマスソングが、今年1年を振り返る気持ちを後押しします。
クリスマスにツリーとして使う「もみの木」は樹齢150年以上、長いものは1000年にも及び、いつでも青々とした常緑樹のため、学名は『アビエス(永遠の命)』といいます。
実際、葉には抗菌作用もあり、古くからヨーロッパの人々はもみの木を家に入れて病から身を守ったといわれています。
そんなもみの木をフィンランドの作曲家シベリウス(1865年〜1957年)がピアノ作品にしています。
シベリウスはオーケストラ曲、とりわけ交響詩『フィンランディア』でよく知られていますが、この叙情的なピアノ曲も大変人気があります。
フィンランドの美しい雪景色の中で、孤高に生きる「もみの木」。頼もしい姿が心に寄り添ってくれるような曲です。
今回は長くフィンランドに住み、この曲を日本に広めたピアニスト舘野泉さんによる演奏を紹介します。